子宮頸がんは若い女性に多い

子宮頸がんは若い女性に多い

子宮頸がんの患者さんは急増していて、25〜34才の患者さんの罹患率は、急増しています。

 

女性が始めて出産する年齢は、次第に高くなっています。

 

35才以上の高齢出産も珍しくなくなりました。

 

将来出産を希望する女性が、がんを発症するケースも少ないのが現状です。

 

40才以下では、女性のがん患者の大半が、子宮がんや乳がん、卵巣がんによって占められています。

 

これらのがんになると、選択した治療法によっては、患者が妊娠する能力を完全に失うことになります。

 

治療法が大きく進歩して、患者さんの生存率が上がるとともに、治療法の選択肢も増えています。

 

結果、ときには出産を視野に入れた治療法を選択することが可能になりました。

 

妊娠能力を残すような治療法を選択すると、再発の危険性が高まるのではないかと考える人がいるかもしれません。

 

しかし、実際には必ずしもそうではありません。

 

患者さんが妊娠・出産の希望を持っているとしても、医師は妊娠の希望よりも患者さんの生命を優先させます。

 

がんが進行し、妊娠の可能性を残す治療を行なうと、再発率が高くなると予想されるときには、その治療法は選択されることはありません。

 

その治療法による、再発率が標準的治療法の再発率とほぼ同等のときにのみ、妊娠の可能性を残す治療を受けることができます。

 

治療後にも妊娠能力を残すことのできるがんには、若い女性に多いタイプでの卵巣がん(卵巣胚細胞腫瘍)があります。

 

このがんに対しては両方の卵巣と子宮を切除する方法が標準的治療です。

 

しかし、胚細胞腫瘍に対しては、化学療法(抗がん剤治療)の効果が極めて高いことが分かっています。

 

そのため、すでに遠隔転移の始った4期であっても、患者さんが望めば、片方の卵巣と子宮は切除しないで、化学療法によって治療をすすめることができます。

 

この場合、妊娠能力は残り、がん再発率は、標準的治療の場合とほとんど変わりません。

 

子宮頸がんも、ごく初期なら、がんのみを取り除く治療によって子宮そのものを残すことができます。

 

これには、レーザー治療(光線力学的治療)や電気メス治療、円錐切除などがあります。

 

一般的な円錐切除では、早産や流産の危険が高くなりますが、手術後に子どもを産んでいる女性は少なくありません。

 

がんがもう少し進んでいても、出産の可能性を残す治療法もあります。

 

広汎子宮頸部摘出手術と呼ばれ、子宮頸部と膣の一部および周囲のリンパ節を切除します。

 

ただしがんが子宮頸部のみに止まり、大きさがさしわたし2cm以下という条件がつきます。

 

この手術でも円錐切除と同様、早産・流産の危険性は通常の出産と比べて高くなります。

 

欧米では、再発率は子宮を完全に摘出する手術と変わらないとされています。

 

子宮頸がんでは、がんが2cm以上のときやがんの悪性度が高いときには、子宮全体を切除するか、放射線治療を行なわないと、転移や再発の危険が著しく高まると考えられています。

 

子宮を切除すれば、もちろん妊娠できなくなります。

 

放射線照射を行なうと卵巣が排卵しなくなるため、妊娠はできなくなります。

 

子宮がんが進行しているときには、妊娠の可能性を残す治療は、受けることができないことになります。

 

他のがんでも、治療法によっては、不妊になることがあります。

 

乳がんなどで、卵巣を切除すれば、不妊になります。

 

化学療法やホルモン療法を受けると、月経が止まることもあります。

 

患者さんの大半は、一時的に止まるだけですが、中にはそのまま閉経する患者さんもいます。

 

化学療法やホルモン療法により、閉経するかどうかをあらかじめ、予想することが困難です。

 

しかし、年齢が高い(30才以上)と閉経する患者さんが多くなるようです。

 

抗がん剤の種類によっては、閉経する確立が他より高いものもあります。

 

どのような化学療法をうけるのか、治療前に医師と相談してください。

 

治療後に、妊娠を希望する患者さんに対し、薬の量を減らしたり、治療期間を短くすることは、基本的にありません。

 

卵巣の放射線治療も、不妊の原因となります。

 

リンパ腫や白血病など全身への放射線照射が必要なとき、治療後の出産を希望する女性に対しては、卵巣を一時的に移動させたり、遮蔽して照射することがあります。

 

患者さんの中には、化学療法などを受けた後に、妊娠すると、子どもに異常が生じるのではないかという、不安を持つ方もいます。

 

治療後に、妊娠した乳がん患者さんの研究によると、完治後に妊娠した場合には、子どもの奇形や発達障害などが増えるということはないということです。

 

再発の危険を考えて、治療後2年くらいの時間を置いて、妊娠を考える必要があるのではと、説く専門家もいます。

 

将来出産を望む女性が、がんになったときには、妊娠できないと思い込まないで、主治医に相談してください。

 

再発の危険を低く抑える治療で、出産する方法があるかもしれません。

 

将来妊娠出産を希望する女性は、既婚未婚に関わらず、治療前に受精卵を冷凍保存することもできます。

 

また、卵子や卵巣の組織を冷凍保存する研究も進んでいます。

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