ビタミンB12の主な生理作用とは
赤血球を作る脊髄や、胃腸の粘膜など、細胞分裂の活発な組織は、ビタミンB12への依存度が特に高くなります。
ビタミンB12は神経とも関係が深く、末梢神経の傷の修復を促進するといわれ、腰痛などの治療に用いられています。
中枢神経、脳に作用し、ある型の不眠症や時差ボケには、ビタミンB12の大量投与が有効といわれています。
寝つきの悪さ時差ぼけにビタミンB12
私たちの1日は、夜は眠って休息を取り、昼は起きて活動することの繰り返しで成り立っています。
夜、ぐっすり眠るためには、睡眠・覚醒のリズムに体温のリズムが同調していることが必要です。昼は体温が高くなることで、体が活動に適した状態になります。
そして、夜は逆に体温が低くなることで体は休息に向かっています。
この同調は、視覚から得る光(今は昼か夜か)や社会の規則(午前9時始業など)によって維持されています。
これらを同調因子と呼んでいます。
現代の都市生活は、睡眠・覚醒リズムからずれる(内的脱同調)環境にあふれています。
夜の室内には明るすぎる照明が灯り、コンビニエンスストアなど24時間営業のお店が増え、昼夜の超越化が進んでいます。
フレックスタイム制を導入する企業も増え、個人の生活時間が変化して、同調因子が昔のように機能しにくくなっています。
こうした生活環境が、睡眠相遅延症候群と呼ばれる睡眠障害の原因といわれています。
睡眠・覚醒リズムが毎日薬時間ずつ後へずれ、夜、ベッドに入ってもなかなか寝つけません。内的脱同調のため、活動すべき日中に体温が下がり、仕事のエンジンがかからないといった例です。
海外出張や、海外旅行も、内的脱同調を引き起こす要因となります。
時差ぼけは、睡眠・覚醒リズムと体温リズムなどのずれから起こる典型的な症状で、非同期症候群と呼ばれることもあります。
活性型ビタミンB12=メチルコバラミン
睡眠相遅延症候群、時差ぼけの早期解消に有効といわれています。
メチルコバラミンが、脳内でメラトニンというホルモンの受容体の働きを高めるといわれています。
メラトニンは夜間に分泌され、脳の活動に抑制的に作用する天然の精神安定剤ともいわれるホルモンです。
昼夜の超越化が進んだ現代の生活はメラトニンの分泌を抑えます。
ビタミンB12には、その少ないメラトニンを脳が有効に利用するのを助ける作用が考えられています。
夜の寝つきが悪く、眠りの浅い人、海外出張や、海外旅行の機会が多い人は、ビタミンB12の多めの摂取を試してみてください。
ビタミンB12の欠乏症がさらに進むと
神経障害を招き、知覚などに異常をきたします。
神経組織でのビタミンB12の作用についてはよく分かっていませんが、ビタミンB12は葉酸とともに、ホモシステインというアミノ酸の代謝を担っています。
ビタミンB12が欠乏すると、ホモシステインが脳などに蓄積して、神経毒性を示すのではないかとされています。
ビタミンB12を多く含む食品とは
魚や貝、肉、卵、牛乳、乳製品などの動物性食品に多く、植物性食品にはほとんど含まれていないのが、ビタミンB12の特徴です。
ビタミンB12は、微生物の働きで合成され、植物性でも、納豆、みそ、しょうゆなどの発酵食品はビタミンB12を含んでいます。
のり、すじこ、かき、たらこ、いわし、さんま、まぐろの刺身、豚ロース肉。
ビタミンは、食物中に微量に存在する有機物で、エネルギー源にはなりませんが、物質代謝の過程で触媒(他の化学反応の速度に影響を及ぼす)として作用します。
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