
豚肉は100gも食べれば、成人1日当たりの所要量は取れる計算ですが、実際には半分くらいの摂取と考えてください。
肉類の料理によるビタミンB1の損失は以外に大きく、平均で50%を超えています。
とんかつのように、衣をつけて単時間で上げる料理は、ビタミンB1の損失も少なく35%くらい。
煮たり、茹でたりという料理の場合は、煮汁や茹で汁にビタミンB1が溶け出ているので、汁の利用も忘れないでください。
豚肉には脂肪も多く含まれています。
脂肪の多い部分はビタミンB1の含み方も少な目。
なるべく赤身の部分を利用することで、脂肪の取り過ぎにならないので、ヘルシーです。
ぬかには、ビタミンB1が豊富、米ぬか健康法として、ぬかが体によいということでブームになりました。
ぬかみそ漬けは、日本のオリジナル加工法。
ぬか床に漬けておくだけで、ぬかに含まれているビタミンB1が、漬けている野菜に移行して生野菜に含まれているビタミンB1が何倍にも増えます。
野菜にはもともとビタミンB1は少なく、きゅうり小1本で0,04mg、ぬかみそに約1時間漬けておくと、ビタミンB1が5〜6倍にも増えます。
ぬかに漬けておく時間によっても違い、同じきゅうりで17時間後では10倍余り、24時間だと12倍にもなります。
野菜の種類によって多少増え方が違いますが、大根やかぶも同程度と考えてください。
ビタミンCは、10時間後くらいでは減る心配ではありません。
夏場の元気作りには、ぬかみそ漬け、塩味はやや薄めにし、時間をかけて漬け、ビタミンB1たっぷり。サラダ感覚で食べるとよいです。
大豆は、畑の肉ともいわれ、植物性のたんぱく質が豊富。
ビタミンB1も多く含まれています。
大豆を柔らかく煮るのに、圧力鍋があれば短時間でできますが、普通の鍋では相当時間がかかります。
重曹を入れて早く煮上げることはおすすめできません。
重曹はアルカリ性で、ビタミンB1はアルカリ性には、不安定で弱いという性質があります。
大豆を重曹の入ったアルカリ性の液で煮ると、早く軟らかくなりますが、大豆に含まれているビタミンB1はどんどん壊れていきます。
少し時間がかかっても、重曹なしで煮るようにして、一晩水に浸けておけば吸水も十分。
コトコト弱火で時間をかけて煮れば大豆は軟らかくなります。
にんにくに含まれるアリインという物質は、組織が壊れるとアリシンに変わり、体内でビタミンB1と結びついてアリチアミンになります。
アリチアミンは、ビタミンB1に比べて、熱に強く、壊れにくく、水にも溶けにくいもの。
体内で、吸収されやすく、体内に長く止まっていることが出きるので、効果的なビタミンB1です。
一度に多く摂るのはよくありません。
1日1片くらいで十分です。
生だと刺激が強いので、熱を加える。
料理に少し用いるとおいしさも加わります。
そのまま食べるときも、薄皮を付けたままで、電子レンジで加熱すると、においも気にならずおいしく食べられます。
にらやねぎ、玉ねぎに含まれる成分と同じ物質です。
うどんやそばなど、でんぷん質中心の食事には、ネギ類は薬味感覚ではなく、たっぷり添えて食べるとよいです。