がんが転移、再発したときには、臨床試験(治験)への参加も現実的な選択肢になります。

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臨床試験は何をする

臨床試験に参加するには

これは、ほとんどのがんでは、転移や再発が起こったときの治療方法が確立していないためです。

 

医師は、有効な治療法を探す手段のひとつとして、臨床試験を行なっています。

 

実際の、臨床試験の多くが転移がんや再発がんを対象としています。

 

臨床試験とは、開発の最終的段階にある新薬や新しい治療法を患者さんに対して試験的に用いることです。

 

実験室レベルや運動実験では、これらの有効性や安全性は確かめられていても、それが人間の患者さんに対しても同じかどうかは分かりません。

 

そこで、臨床試験を行って、人体における安全性と有効性を確かめる必要があります。

 

臨床試験は、第1相から第3相まであります。

 

新薬開発の第1相試験では、新薬がどのように体内に吸収され、どう変化して、排出されるのか、毒性があるのか、などが調べられます。

 

一般的に数人〜10人程度が、対象となります。

 

第2相試験では、治療対象となるがんの種類は絞られますが、被験者の数は、一般的に第1相試験より増え、10〜100人程度になります。

 

第1相に引き続いて、薬の有効性と安全性が調べられ、薬の量や投与間隔、薬の使用期間など、どのような使い方をすればよいかが検討されます。
第3相試験では、新しい薬や治療法が、従来の手法よりも優れているかどうかが検証されます。

 

対象となる人数は、100〜1000人と多人数になります。

 

治療の緊急性がたかいがんでは、第2相試験が終了した段階で、厚生労働省に、抗がん剤が承認される例もあります。

 

これには、珍しい種類のがんでは、患者さんの数が比較的少ないために、第3相試験に必要な被験者の数が容易には集まらないという事情もあります。

 

しかし、乳がんや胃がん、大腸がん、肺がん(非小細胞性)については、患者数が多いため、第3相試験も義務付けられています。

臨床試験に参加したい

臨床試験に参加したいと考えたときは、主治医に相談します。

 

患者さんの状態に合った、臨床試験を紹介してくれるかもしれません。

 

患者さん自身や家族も、インターネットを利用して調べることができます。

臨床試験に関するサイト

  1. UMIN臨床試験登録システム/臨床試験の検索
  2. 日本医薬情報センター・臨床試験情報
  3. 日本医師会治験促進センター
  4. IFPMA臨床試験ポータルサイト
  5. がん情報サイト・臨床試験情報

このときに気をつけたいことは、臨床試験にさまざまな条件がつくということです。

 

がんの種類や病期、発症場所などの他にも、体の状態、合併症があるかどうか特定の治療を受けているかどうかなどが問題にされることがあります。

 

どんなに自分が受けたい臨床試験でも、こうした条件に合わなければ、臨床試験からは除外されます。

 

適切は臨床試験が見つかったときには、主治医を通してその試験を行なっている、医師や病院に連絡をとってもらいます。

 

主治医は、患者さんの病状についてよく知っているうえ、臨床試験の種類や性質によっては、転院せずに主治医から直接治療を受けることができるからです。

 

主治医がその試験に積極的でないときには、臨床試験を行なっている施設に、患者側が直接連絡をとらなくてはならないかもしれません。

 

その場合は、患者さんのカルテや検査資料が必要になるので、主治医に理解を求めて、それらの複写をもらいます。

 

法律的には、患者さんのカルテ開示請求を、病院側が拒否することはできません。

臨床試験の長所と短所

長所は、新しい治療を先駆けて受けられることです。

 

その試験で用いられる治療法は、もしかすると従来の方法より、効果が高く、これまでの治療では、効果の見られなかった患者さんも延命できるかもしれません。

 

臨床試験では、通常の治療よりも、疾患の状態を激しくチェックするので、患者さんも安心感が得られます。

 

治療費も臨床試験に関わる費用や検査費は、無料になります。

 

短所は、人間の患者さんに対して、まだ実績のない新しい治療であるため、医師も予測できないような副作用が生じるかもしれないことです。

 

臨床試験はあくまでも、試験ですから、従来の治療成績より低い可能性もあります。

 

頻繁に患者さんの状態を検査することになるので、患者さんによっては苦痛や煩わしさを感じることもあります。

 

臨床試験に参加しても、患者さんの望む治療を、必ずしも受けられないこともあります。

 

第3相試験に、多いランダム化比較試験です。

 

この試験では、患者さんを、2グループに分け、一方は新しい治療を受け、他方は従来の治療もしくは、偽薬(プラセーボ)に治療を受けることになります

 

ランダム化比較試験は、新しい薬や治療の効果を証明する意味では信頼性が高く、重要な手続きですが、新しい治療に参加するメリットが、小さく感じられるかもしれません。

インフォームド・コンセント

適切な情報提供と患者さんの同意が義務付けられています。

 

医師は、インフォームド・コンセントの際に、臨床試験の目的や方法、問題点など、詳しく説明をします。

 

医師に加え、治験コーディネーターが参加することもあります。

 

治験コーディネーターとは、臨床試験の手続きや、データ管理をするほか、臨床試験を進める上で患者さんと医師の間の意志疎通を図ったり、患者さんの心のケアをするスタッフのことです。

 

患者さんが医師側の説明を理解し、納得できたら、臨床試験を受けることに書面に同意します。

 

患者さんはたとえ、書面で同意して治療を始めたとしても、途中で参加を取り止めることができます。

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