膵臓がんは、膵臓が作る消化液(膵液)の通り道の膵管から発生ます。

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膵臓がん転移・再発時の治療

膵臓がんは死亡率の高いがん

膵臓がん(膵管がん)は、初期には目立つ自覚症状がありません。

 

そのため患者さんは、自覚症状が現われるまで、なかなか自分のがんに気がつきません。

 

膵臓は体の奥にあるため、ふつうのがん検診ではめったに見つかりません。

 

膵臓がんは、非常に初期の段階から周りの臓器に浸潤しやすく、かつ離れた臓器にも転移しやすいという性質を持ちます。

 

こうした性質のため、膵臓がんの患者さんの半数以上は、診断時にはがんがすでにかなり進行しています。

 

十二指腸(小腸の最初の部分で、膵管はここに膵液を流し出す)や胃、胆管(胆汁の通路)などに浸潤し、肝臓や肺などにも転移していることが少なくないのです。

 

膵臓から腹膜(腹腔や臓器を包む膜)へとがん細胞がこぼれ落ちて、そこからがんが複数発生していることもあります(腹膜播種)。

 

膵臓がんも初期に発見されれば、手術を受けることができます。

 

しかし、手術を受けても、再発率が他のがんに比べて極めて高く、約90%が5年以内に再発します(大部分は2〜3年以内の再発)。

 

再発・転移したとき、他の大部分のがんは化学療法(抗がん剤治療)を中心に据えて治療をします。

 

しかし、膵臓がんに対しては、がんの成長を抑える抗がん剤がまだ見つかっていません。

 

そのため再発・転移した膵臓がんの患者さんは、おもに症状を抑えるために対症療法を行ないます。

化学療法

抗がん剤は、膵臓がんの成長を止める効果は大きくないものの、わずかながら延命効果があり、痛みをやわらげて患者さんの生活の質(QOL)を高めることができます。

放射線治療

放射線をがんに照射することにより、がんが縮小したり成長が止ったりして、痛みなどの症状をやわらぐことがあります。

 

治療では、通常、体外から照射する外部照射を行ないます。

 

化学療法と併用すると延命効果があるとされています。

 

また現在、がんを切除できない患者さんに対しても、いったん開腹して、がんに直接放射線を照射する治療(術中照射法)が試されています。

 

遠隔転移がないときには、延命効果が期待されています。

手術

膵臓がんの患者さんに対しては、症状をやわらげるために手術を行うこともあります。

 

膵臓がんはしばしば十二指腸に広がり、その内部を狭くしたり、詰まらせたりします。

 

十二指腸が詰まると食物がそこでつかえてしまいます。

 

十二指腸のがんで詰まった部分を迂回して胃と腸をつなぐ手術(バイパス手術)をすることもあります。

 

これらの処置により、患者さんは口から食事を摂り続けることができます。

 

膵管は、十二指腸に入る前に、胆管と合流するので、膵臓がんはしばしば胆管を詰まらせます。

 

このとき胆汁が胆管の中で滞り、その結果として、患者さんは、皮膚や白目が黄色味を帯びるようになります(黄疸)。

 

この場合、からだの外から針とチューブを使って胆汁を抜き取ったり、胆管に細い管(ステント)を入れて胆汁の通り道が塞がらないようにします。

 

バイパス手術を行なって、胆管を小腸とつなぐこともあります。

 

膵臓がんの患者さんは強い痛みに苦しむことがあります。

 

これは、がんが膵管や胆管の神経に浸潤しながら、広がっていくためです。

 

神経の痛みは、代表的な治療薬であるモルヒネでは、十分にやわらげることができません。

 

膵臓がんの痛みに対しては、腹部の神経に対する神経ブロックを行うことがあります。

 

これは、神経が痛みの信号を脳に送らないように、神経を殺すものです。

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